黄昏の彼方   ー傷跡ー

by アリー


 ジョーは悪夢の中を彷徨い続けていた。眼の前に沢山の扉が並んでいる。だが、どの扉
を開けても自分の望む場所へはつながらない。まさに袋小路をさまよう一匹のネズミのよ
うであり、その考えがジョ−を一層あせらせていた。
「ジョー!」
突然少年の声がした。あわてて振り返ると、雀斑だらけの顔の小柄な少年がいる。なんだ
幼友達のアントニオじゃないか。
「道がわからないんだ。アントニオ。」
答えるジョーもいつの間にか少年の姿に変わっている。
「どこへ行こうとしているんだ?ジョ−。」
どこへ?そう、俺は何処へ行きたかったのだっけ。こまっしゃくれた幼友達はジョ−の肩
に腕を回し、グイッと振り向かせて言った。
「考えるまでもないさ、お前の行きたいのはここだろ。」
アントニオの言葉に周囲を見回すと、そこにはいつの間にか胸がしびれるほどの懐かしい
風景が広がっていた。
 地中海の明るい陽射しが埃の舞う小道を黄土色に照らし、道の脇にはオリーブがたわわ
に実っている。ここはBC島。既に地上より消え去った俺の故郷。
 アントニオに礼を言おうと振り返ると、その少年の姿はもはやどこにもいなかった。
ジョ−の足は自然にもはや存在しない我が家に向かっていた。そこへならば、たとえ眼を
つぶっていてもたどりつける。
 "さざなみ橋"という名前の小さな橋を越えると、自分の家の赤い屋根が見えた。それを
眼にしたとたん、ジョーはいいようの無い不吉な感覚に襲われた。この向こうにきっとイ
ヤなものが待ち構えている。だが、ジョ−はその恐ろしい何かに導かれるように足をすす
めるしかなかった。

「ただいま、母さん!」
ジョ−は台所のドアを開けた。台所はキチンと整とんされていたが、探し求めていた母の
姿はなかった。居間も廊下もひとけがなく、がらんとしている。
 ジョ−は海へと続くテラスのドアに手を掛けた。父と母は海の良く見える外のテーブル
で早めのランチでも取っているにちがいない。父が仕事から早めに帰った時など、両親は
よくそうして恋人どうしのように過ごしていたものである。
 ジョ−は海側の扉を勢い良く開けて外にでた。両親は駆けてゆく自分を見つけてくれ、
両手を広げて迎えてくれるはずであった。"おかえり、ジョージ"と・・・。
 浜辺のテーブルには、確かに人影が見えた。だが、いつもと何かが違う。ジョ−は強烈
な不安に襲われた。
"嘘だ、これは嘘だ。"
とたんに頭の中にゴオーーッという音が鳴り響いた。足はすくみ、身体は震えだす。
"いやだ、見たく無い。どうしてもう一度見なきゃいけないんだ!"
 突っ伏している母のカールした茶色の髪の毛がテーブルの上に広がり、微笑みの絶えな
かった顔には苦悶の表情が浮かんでいる。母と向かい合わせに座っている父の茶色の瞳は
焦点を失って宙を見つめ、ワイシャツの胸から真っ赤な血が流れていた。
 どこかで女の高笑いが聞こえる。泣きぬれたジョ−が顔を上げると、浜辺の向こうで仮
面をかぶった女がこっちを見ていた。赤いルージュの口元が冷たく微笑んでいる。
「・・・きしょう、ちきしょうっ、殺してやる。」
ジョ−はその女に向かって走りだした。仮面の下の口元が気味悪く笑い、胸元から何かを
取り出すとジョ−に向かって投げ付けた。それは薔薇の花を模したペンシル型の爆弾で、
砂浜に突き刺さるとしゅうしゅうと音を立てた。
 突然、目の前が真っ赤に光ると、恐ろしい爆風がジョ−に襲い掛りジョ−の体を遠くへ
と吹っ飛ばした。
 女の笑い声が響き渡る。それは、あらゆる方向からジョ−をあざ笑うかのように聞こえ
てきた。仮面の女のイメージがいつの間にか女隊長と重なる。
 ちきしょう、お前か。俺の大事な両親を奪ったのは。いつか、きっと、この手で、お前
をころす。

「!」
ジョ−は自分の声で我に返った。眼を開けると、そこは彼の棲み家であるトレーラーハウ
スのベッドの中であった。室内は静まり返り、窓を通して月の光が床に降り注いでいる。
めずらしく泊まり込んだ健が床の上でくるまった毛布から顔をだし、驚いたようにジョ−
を見つめていた。
 ジョ−はすぐに、自分が健の目の前で弱味を見せるという失態を演じた事に気がついた。
くそっ、どうしてコイツはこんな時に限って、俺の家に泊まり込んでいるんだ?
 ジョーは震える手で汗を拭いながら尋ねた。
「俺は何か言っていたか?」
「ああ、めずらしく盛大な寝言だったぜ。ちきしょう、とか、殺してやるとか・・。それ
から、最後に絶叫して起き上がった。」
冗談めかして答えたものの健の瞳は笑っていなかった。健はベッドサイドのテーブルの上
から煙草とライターを取り、ジョーに放ってよこした。ジョーは煙草を一本くわえると、
ライターをカチカチと鳴らし、3度目でようやく煙草に火をつけた。
 ほのかなライターの明かりがオレンジ色にジョーの顔を照らし出す。首筋からたくまし
い胸にかけて汗の筋が流れていた。
 健はしばらく黙ってジョ−の様子を見つめていたが、やがてプイとジョ−に背を向ける
と毛布をかき寄せ、さっさと眠る態勢に入った。
「さてと、俺は寝るぜ、明日早いんだ。」
反応の薄い健の様子にジョ−はほっとため息をつき、暗闇が自分の狼狽した顔を隠してく
れたのだろうと解釈すると、水を飲むために寝床を抜け出した。
 だが、健は背中でジョ−の気配を追いつつ、目を開けたまま暗闇を見つめていた。
 健はジョーと生死を共にして戦ううちに、ジョ−の心が孤独感と強烈な復讐心に支配さ
れていることに気づいていた。
 それは、後にジョ−の両親が敵であるギャラクターに所属し、粛正といわれる方法で悲
劇的な最後を迎えたことによるものだとわかったのだが、その時の心の傷は癒えるどころ
か、今もなお、昔と変わらぬ激しさでジョ−の心を苛んでいる。
 ジョ−のようにごく限られた人間に対して深く激しい愛を注ぎ込むようなタイプは、そ
の人間を失った時により一層心に深い傷を受ける。それなのに、これほどの激情を持つ
ジョ−に対して運命はなんと酷薄なのだろうか、ジョ−が手にいれようとする愛情はこと
ごとくすり抜けて去ってしまうのである。ジョ−のシニカルな態度は、愛情を失うことへ
の怖れに他ならない。
 健はため息をつき、彼の親友の為に眠れぬ夜を過ごしたのであった。


 山間の乾いた岩肌にへばり付くように通っている道を一台のトラックが遠ざかっていく。
トラックがカーブを曲がって姿を消すときに、トラックの運転席の窓からたくましい手が
出て、ギャラクターのコスチュームを身に付けて見送っている男に向かって手を振った。
男はそれに片手を上げて答えると、斜面の途中に巧みにカモフラージュされたギャラク
ターの基地の中へと戻っていった。
「おい、入口を閉めるぞ、さっさとはいれよ。のんびりしていてこの出入り口を衛星写真
なんかに撮られたら、眼もあてられないぜ。」
入口の開閉スイッチに手をかけたギャラクターの兵士がイラついた声をかけてくる。
 男が基地へと続く通路に足を踏み入れると同時に天井部からカモフラージュ用の岩盤を
模した壁が降りてくる。男は口の端に笑みを浮かべた。
"ISOではそんな段階はとっくに終わっているさ。なにしろ、俺を二年も前にここに送り
込んでいるんだからな。"
 彼は、暗号名をアルファといい、ISOの諜報部のエースであった。南部からの指令でギ
ャラクターの基地に潜入し二年が経つ。たった今も、ギャラクターと商取引をしている民
間人の男に、彼が得た情報を手渡したところであった。そのデーターは、幾つかの中継所
を経てISOの諜報部へと渡る仕組みとなっている。
 もちろん、民間人はアルファがなんの組織の為に働いているかということも、何を運び、
誰に手渡しているかということも知らない。それは危険な職業を生業としているものの常
識であり、結局、その方がお互いの安全を保証することになるからだ。
 アルファは自分の仕事を愛し、まさに天職だと心得ている。危険やスリル、ピリピリと
した緊張感に満ちた生活は麻薬のように彼をしびれさせ、虜にしていた。だが、二年とい
う歳月はそんな彼にさえ耐え切れぬほど長く、ひたすら潜入任務にたずさわってきた彼の
心と身体は、休息を渇望するようになっていた。

 ため息を一つつくと、アルファはトラックの運転手から入手した煙草や酒を目立たない
ように紙袋に入れ、基地内の医務室へと向かった。その医師はアルファに好意的で、なに
かにつけ融通をつけてくれるのだが、その男を賄賂でしっかりたらし込んでおきたかった
のだ。
 アルファは医務室の前に立ち、醒めた表情を笑顔に変えてドアを開けると、くだんの医
師は診察鞄を置き、ため息をつきながら診療用の椅子にどっかりと腰を下ろしたところだ
った。アルファは医師に向かってなまめかしい視線を送り、ヴェルベットのような声で話
しかけた。
「一週間も留守だっただろう?どこまで往診に行っていたんだい、ダーリン!」
医師はアルファの声を聞き、驚いて振り返ったが、その姿を認めると目に見えてほっとし
た表情に変わった。
「入って来る時にはノックぐらいしなさい。びっくりするじゃないか。」
アルファはギャラクターのヘルメットを外し、自慢の金髪を掻き上げた。
「ちゃんとノックしたさ。先生がボーッとしてたんだろ。疲れてるのかい?ほら、この前
約束した煙草と酒を持って来たんだぜ。」
紙袋から少々芝居が買った仕草で煙草と酒を取り出して見せた。医師はうれしそうにそれ
に向かって手を伸ばし、ここでは決して手に入らない一級品のウイスキーに相好をくずし
た。
「ふーっ、そりゃ、疲れたさ。なにしろ今度の患者は特別だったからな。」
「特別って?」
医師は首を振り振り、額の汗を拭く為にポケットからハンカチを出したが、その拍子に一
枚の紙きれが床に落ちた。
医師は慌ててその紙を拾い上げようとしたが、アルファは横からすかさず取り上げた。
「1.e4 e5  2.Nf3 Nc6  3.Bb5 ・・・。これはチェスの棋譜じゃないか。へぇ、先生
もチェスをするんだ。いや、これは先生の筆跡じゃない。ということは、そうか、これは
お疲れの原因となったその特別な患者が絡んでいるんだな。」
「こら、何をするんだ、返しなさい!」
医師は得意顔のアルファの表情を見て渋い顔をした。
「ビンゴ!大当たりだ。いいねぇ。思っている事が顔に出る人って、素直で好きさ。」
「いいかげんにしなさい。君も命が惜しいなら、今のことは他言無用だよ。」
「なんだよ、ただチェスの好きなお偉いさんを診察しにどこかへ行っていたということ
だろ。」
「ば、、、馬鹿。シッ。その良く動く口を閉じろ。その患者の事を話すんじゃない。」
医師は何かにおびえるようにあたりを見回し、アルファの手から紙をひったくった。
「お偉いさんじゃなくて、捕虜を診察してきたのだ。しかも、その患者のことが少しでも
噂として広がったら、私を消すというのだ。書いたばかりカルテさえ取り上げられたのだ
ぞ。一体、なにがなにやら・・・。もし、お前が他人にその患者の亊をチラとでも話した
ら、私は女隊長に口封じに殺されてしまう。おお、恐ろしい。」
医師は立ち上がると棚からカップを取りだし、水を汲んでごくごくと飲み干した。気の小
さい医師は気の毒な程怯え切っている。
 アルファの薄い蒼の瞳がキラッと光った。医師はそんなアルファの様子にはまったく気
付かず、アルファに指を突き付け念を押すように言った。
「いいかね、君。女隊長の虜となっているあの男は存在しない事になっている。最高機密
になのだ。」
「その患者は重病なのかい?」
「まさか、ただの盲腸さ。だが、危なく手後れになるところだったのだよ。それほど隠し
たいということだったのだろう。おっと、いかん。秘密、秘密。」
 アルファはゆっくりと医師に近づき、長身の身体をかがみ込むようにして、医師の顔を
のぞき込んだ。空色の瞳には笑みが浮んでいる。これは生まれついての人をたらし込む笑
顔だと医師は思った。
「わかってるって、先生。俺が君を危ない目に合わせるわけないだろう、ハニ−。でも、
その患者のことについていろいろ聞きたいねぇ。そうだ、いい写真があるんだぜ、この間、
欲しいって言っていたやつで、もちろん先生のお望みどおり無修正さ。気に入ったら好き
なだけやるよ。さ、先生、向こうでこのウイスキーでも飲みながらゆっくりと話そうぜ。」
 アルファは医師の腕をとり奥の部屋へと半ば強引に連れて行った。医師は眼をつぶり、
強引でわがまま勝手でありながら恐ろしく魅力的なこの男の誘惑には逆らえないだろうと
観念した。


 女隊長は、直立不動で緊張した警備の兵に眼で軽く合図をした。兵はあわてて脇に避け
場所をあけると、女隊長は手袋を外し扉の脇のディスプレイに指を押付ける。
「いちいち面倒くさいな。網膜でチェックする型のものに変えておくように伝えておけ。」
「はいっ。」
扉が開くと同時にきびきびとした歩調で居住エリアへと歩いてゆく。ヒールの音が気持ち
のよいリズムを取りながら廊下に反響する。女隊長は豪華なインテリアに囲まれた自室に
入ると、唇の端をそっと上げてかすかに微笑み、巧妙に隠されたスイッチを押した。する
と壁の一部が割れて隠し部屋への通路が現れる。
 隠し部屋はふた間続きになっており、奥の間では部屋の主がベッドの中で本を読んでい
た。
「マックレイ、治療は無事に終わったようだな。具合が悪いなら、そうと早く言えば良い
ものを。」
心の中とは裏腹に仏頂面で言った。
「私もただの腹痛だと思っていたんだよ。心配させてすまなかった。」
マックレイは黒い瞳に穏やかな笑みを浮かべて言った。
「別に心配などしてない。ただ、存在価値のある捕虜をみすみす殺す訳にはいかぬから
な。」
女隊長はベッドサイドの花瓶に活けてある薔薇の花を手に取り香りを楽しんだ。
「あなたが考える程、私に価値があるとは思わないが。そう、役にたっているとしたら気
分転換の為のチェスの相手ぐらいなものだろう。」
「そんなことはない。いろいろ利用価値はある。」
"いろいろと・・・" そうはいったものの、女隊長はマックレイに、このように捕虜として
は破格の待遇を与える理由を依然として考え付くことが出来ないままであった。
 半年前、女隊長はある作戦の中で高名なロボット工学者の誘拐を企てた。その時、その
ロボット工学者の友人で偶然一緒に居合わせたのが彼、ジェームス・マックレイであった。
 したがって、ギャラクターにとってマックレイはなんの価値もなく、せいぜい基地内で
の労働力としてしか使いようのない男のはずである。だが、マックレイが心理学者である
という経歴を耳にした女隊長は、ふと興味を覚え直々に尋問した。大袈裟に言えば、まさ
にそれが女隊長の運命の岐路であった。
 穏やかではあるが、媚びもへつらいもないマックレイの態度は、女隊長の心をほぐし苛
立ちを鎮めインスピレーションを与えた。そして、惹かれるがままにマックレイに面会を
重ねるうちにどうしても彼を手放す事が出来なくなってしまったのである。
 その結果、女隊長は"生まれてはじめて"その権力を自分自身の為だけに使ってしまった
のだ。要するにギャラクターにとっては何の益もない男を、自分の心を癒す為だけにその
存在を隠したまま身近に置いているのである。
 それは科学と理論、そして総裁への忠誠が全てであった女隊長にとって、初めての
"秘密"であり、"矛盾"であった。
 その説明不可能な心理について、今のところは無視することによって乗り切っていた。
そう、どうして認めることができようか、そのマックレイに対する淡い感情が軽蔑すべき
人間の感情である"恋"なのだということを。

「一局対戦するなら駒はここにある。」
マックレイはサイドテーブルの上にあるチェスボードを取ろうとした。
だが、女隊長は首をふり、ベッドの脇の椅子に腰を下ろした。瞼の裏に先ほどの総裁Xと
の通信を行った場面が思い浮かぶ。
"総裁は、最近、私に何かを隠している?"
総裁のどこか不自然な口調を聞いた時の嫌な感触が蘇ってくる。総裁Xは、自分の中に存
在するもう一つの存在"ベルクカッツェ"と今までになく接近し、そして、肝心な情報から
故意に"女隊長"を閉め出しているようだ。自分の手柄や自慢を混ぜながらも情報を流して
いたベルクカッツェも近頃は無気味な沈黙を守っている。
 ベルクカッツェとは以前はこの身体を共有するためにルールを作り、互いの考えを統一
のとれたものにするべく協力しあっていた。自分達は一番近しい同志であったのに、今で
はその関係が壊れつつある。
 ベルクカッツェが、その得体の知れない策謀を考え付いたとは思えなかった。十中八九
総裁がカッツェを乗せ、操っているに違いない。
 女隊長は唇を噛み締めた。総裁Xがあのお調子者をどうおだてたかは知らないが、なん
とかしてカッツェに伝えなければ。我々が信じられるのはお互いしかないということ
を・・・。
「どうしたんだい、そんな浮かない顔をして。」
女隊長ははっと顔を上げた。
 マックレイは黙ってチェス盤を開き、穏やかではあるけれど、きっぱりとした口調で話
し出した。
「なにが起こるかは誰にもわからないものだよ、チェスも人生も。風が吹くときもあるし、
雨が降ることもある。裏を読めばいいときもあるし、思い付きで手を打つのが必要な時も
ある。大事なのは自分の内なる声に耳を傾けてみることだよ。」
「余計なことを言うな。お前に私の立場など理解できるはずもない。」
「心理学者の性(さが)でね、眉にシワをよせている人間を見ると、つい話を聞きたく
なってしまう。」
「ばかめ。」
マックレイは話をしながらチェス盤の上に、すっかり駒を並べ終えていた。
「さぁ、私の80勝まであとわずかだな。今日も勝たしてもらうよ、女隊長。」
女隊長は切れ長の瞳でじっとマックレイを見つめた。口元は微妙にゆがみ、微笑む寸前の
表情を形作っている。
「そうそう勝てると思っているのか?どうしようもない楽天家だな。おまえは。」
細く長い指を優雅に宙に舞わせ、盤上の白い駒を手に取った。


to be continued


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