(無題)

by KITT


「入りたまえ」
ドアをノックすると、その部屋の主のいつもの口調が返ってきた。「失礼します、電球を替えに来ました」
「ご苦労」
脚立を机のそばに据える。
ふと見ると、机の上に絵葉書。
あ、もしや。そこで目が合ってしまった。
「健からだ。見ても構わんよ」
健は、年の割りに几帳面な字を書くけれど、この絵葉書の字は年相応に、いや、それ以上に踊っていた。
『これからヨットに乗るんだよ』
ジョーと楽しく過ごしてるんだね。良かったね、健。
・・・それはそうと、島田さんは、あっちの美人と仲良しになっちゃったのかしら。
少し、気になるKITTだった。



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