These Foolish Things.....

by さゆり


 今日も日が長く差し込む窓ごしに、白い砂と青い海と薄蒼の空。それらをバック
に、ベッドから半身を起こした健が見える。
「外ばかり見ていて飽きないのかよ?」
「全然。」
 もはや挨拶になったジョーのその問いに、また優しい笑顔を見せ、だがきっぱり
と健が繰り返す。そりゃそうだろうな、今まで見えていた空は、今、ここから見えて
いるあの空とは似て非なるものだったのだから・・・触れようと思えば触れられる
事の喜びを、健はこうして噛み締めているのだろう。
「なあ、ジョー。」
「ん?」
「今日はすごく気分がいいんだ。だから、外へ連れて行ってくれないか?」
 健が言い出した初めての要求だった。
 あのガラスの柩からここへ移って、確かに健はずっと復調したように見える。新し
いドクターの優秀さか、当初はいくらかの懸念もあった些か乱暴な治療法が効を
奏したのか、そして何よりも健自身が取り戻した生きる事への意欲からか、健は
覚束ないながらも自力で呼吸をし、人として、当たり前の諸々の活動を少しづつ取
り戻していた。
「な、ほんの少しでいいんだ。あの砂の上を歩いてみたい。ジョー、俺の頼みを聞
いてくれないか?」
「本当に大丈夫なのか?」
「ああ、大丈夫さ。」
 健はもう一度、優しい笑顔を見せてゆっくりと頷いた。
 
 ジョーは「大袈裟だな」と笑う健を無視して、厚手のセーターを着せると、さらにそ
の上からブランケットできっちりと全身を覆った。
「寒くねえか?」
「暑いくらいだよ。」
 空色の瞳が小さく「Thanks 」と言っている。ありがとう、ありがとう、ジョー・・・
何故だかふいに涙が溢れそうになり、それを振り払うためにジョーは殊更厳しい表
情で、
「行くぜ!」
 と、言った。ふふ、まるでやつらの基地に突っ込むみたいだな、と可笑しそうに笑
う健を抱き上げる。驚くほど、そして哀しいほど軽かったあの時から比べれば、こ
れでも幾らかは存在を取り戻したのだろうが、それでも健の身体はやはりそこに
存在しないかの如く儚かった。思わず腕に力がこもる。そんな心の中を見透かした
ように、
「大丈夫だ、ジョー。俺はここに居る。消えて無くなりはしないさ。」
 と、健が静かに言った。
 肩でドアを開けると、晴れてはいたが、表は案の定、午後の風が冷たかった。
 広いウッドデッキを横切って、5段ばかりのステップを降りると、そこはもう遥かな
る青い大海原へと続く白い砂浜の始まりだった。丸く風化した白い石が歩を進める
毎に小さくなって行き、まもなく石は数えるほどしか無くなり、やがてジョーの靴底
がサクリ、と白い砂を鳴らした。と、長々と横たわっていた青い海の切っ先である
波打ち際が見えて来た。
 また一歩、ジョーは青い海へと健を運んで行く。
 波は浅瀬で砕け、白い砂と見紛うばかりの純白の泡となって傾いて来た陽を受
けて輝く。海の始まり、陸の終わり・・・そして、さらに遥か水平線では空が始まっ
ている。

「なんて気持ちがいいんだろう!ああ、風が・・・。」
「風に当たるのは久しぶりだもんな。ほら、健、カモメだ。」
 白い翼に巧みに風を受けて、カモメ達が盛んに光を掻き回していた。
「ははは、上手いもんだな。ホバリングから急降下なんてすごいぞ。竜が操縦する
ゴッドフェニックスみたいだ。」
「そりゃ、あいつらはあれが本職だからな。」
「ジョー、憶えてるか?バードマントの使い方を練習するのに、鳥が飛んでるビデ
オを嫌ってくらい見たっけな。」
「ああ、忘れるもんか。」
 それらは互いに共有した時間、共に生きた懐かしい思い出。
 ずっとずっと昔から、変わらずにあった、この微笑み。
 うつつは、幻。
 ならば、すべては夢だったのか・・・?


「ジョー、降ろしてくれないか?自分の足で歩きたいんだ。」
 唐突にそう要求したその言葉は相変わらず優しくて穏やかではあったが、健の
声には有無を言わせぬ力があった。だからジョーは頷いて、白い砂の上に健を降
ろすと腕を伸べて痩せた身体を支えた。少し前から、ゆっくりとではあるが、健は
一人で室内を歩いている・・・大丈夫なはずだ。
 が、
「健、大丈夫か?」
 やはり口に出してしまった。
「ああ、大丈夫さ。」
 そう言いながら、健はきつく巻き付けられていたブランケットを肩から落とすと、大
きく息を吸い込んだ。心持ち上向いたその顔を微かに朱を含んだ午後の陽が照ら
す。吹き付ける風が長く伸びたチョコレート色の髪を盛んに踊らせた。顔を振って
それを払うと、健は少しだけバランスを崩した。
「無理をするな。」
 すかさず背を支えたジョーの声が気遣ってくれる。ああ、分かっている。だけど、
もう少し・・・。
 健は黙ったまま前方に広がる海を見つめ、ゆっくりとひとり、海へと向かった。



 健はゆっくりと、しかし驚くほどしっかりとした足取りで波打ち際まで歩いた。だ
が、以前はほんの一跳びだったその距離のなんと長いことだろうか。白いセーター
の背が大きく揺れているのは、たぶん呼吸を整えているのだろう。息を吸って、吐
いて・・・息を吸って、吐いて・・・今までは当たり前だった事のなんと難しいことだろ
うか。こんな時、ジョーはそんな姿をただ見守るしかない自分の無力さが、無闇に
腹立たしかった。
 やや暫くして、健はジョーを振り返ると、にこり、と笑って見せた。白い砂と青い海
と薄蒼の空の中にその笑顔が溶けて行きそうな気がして、
「健っ!」
 ジョーは思わず名を呼ぶと、波打ち際へと走る。
「おい、やめろ!止まるんだ、健!」
 しかし、健はまっすぐに前を向いたまま、染まってしまいそうな青い海へと再び歩
み出し・・・そして、ザブリ、と打ち寄せる波が踝を洗ったところでジョーに抱きとめら
れた。抱き締めて、それでようやくホッとして、
「何処へ行くつもりなんだ?おまえはー」
 だが、そう問うた声が震えていた。
「大丈夫だ、ジョー。俺はここに居る。消えて無くなりはしないさ。」
 再び、静かな声で健はそう答えると、
「この海もサン・ドニのあの海に繋がっているのかな、と思って・・・」
 ぽつりと誰に言うでもなく呟いた。健もサン・ドニのあの海を、あの時を思い出し
ていたのだろうか?
「当たり前じゃねえか、海は何処だって繋がってるんだぜ。」
 そうか、そうだな、と何かを確認するように一人で頷くと、健はもうその話はせ
ず、ジョー、靴が台無しだぞ、と小さく笑った。構わねえよ、靴なんざ。それよりもお
まえの足がびしょ濡れになっちまった・・・と、言う傍からまた波が寄せ、ジョーは慌
てて健を高く抱き上げる。
「おい、降ろしてくれよ。ただ足を浸すだけでいいんだからさ。」
「駄目だ!ここは寒流だから水が冷たいんだぞ。おまえに風邪を引かせる訳には
いかねえんだよ。」
 エイッ!と健が抱きかかえられたまま、打ち寄せる波頭を蹴ると、飛沫が砕けて
キラキラと光を撒き散らしながら二人の頬に飛んだ。
「健、やめろ!そんなに暴れると、落としちまうぞ!」
「ははは、そうしたらもう泳ぐしかないな、ジョー。」
「巫山戯るな、この馬鹿たれ!」
 怒った口をきいても、ジョーとて笑顔を隠せない。健がこんなに嬉しそうに笑うの
を見るのは、いったい何年ぶりの事だろうか?健は敵と戦って、最後まで戦って、
そして酷く傷ついた。それでも諦める事も自棄になる事もなく、今度は病と絶望と
孤独と裏切りと・・・そうした諸々のものと闘い続け・・・やがて、もう二度と破顔うこ
とは無いのではないか?と思うほど、自分の心や表情を、頑なに封印してしまって
いた。
 だが、今は・・・違う。
 健はまるで「時」が戻ったかのように明るい笑顔を見せて、確かにジョーの腕の
中にいた。
「見ろよ、ジョー。波が・・・」
 健の言葉にふと足元を見ると、何をそんなに急ぐのかと思うほどの気忙しさで、
寄せた波がまた海原へと駈け戻って行く。繰り返し、繰り返し、止まることなく・・・
まるで「時」のようだな、と健が小さく呟いた。
(「時」は止まらない。そしてどんなに願ったところで「時」は戻りはしない。)
 夕べ、健はベッドの中でそう言っていた。

 
 今日は日曜日だから、明日の朝まではドクターも看護人も来ない。少し前までは
あの海辺の家にも四六時中、誰かがいた。しかし容態が安定しているとの事で、
土曜日の午後からはジョーだけでいいープライバシーが欲しいーという健の提案
が受け入れられ、昨日の夕方から、久しぶりで二人きりになった。
(じゃあ、ジョー、健の事は頼んだよ。何かあったら、すぐセルに連絡をくれ。)
(了解。)
 ドクター達にとっても久しぶりの週末だ。シフトを組んでいるとは言え、ここに健が
いる事はまさに極秘中の極秘だから、自ずと交代要員は限られている。ましてあ
んな事件があった後だけに、長官も相当、神経を尖らせているようだった。すぐに
でも新しい病室が用意されるはずだったのだが、詳細を知らされぬまま、未だ実行
されていない。当の健は長かった束縛から解放されたからか、ここが気に入って
いる様子だったし、具合もそう悪くはなさそうなので、皆、一応の安心はしていた。
だから、健の提案も受理されたのだろう。

 ドクター達を見送って、ジョーが部屋に戻ると、ベッドから半身を起こした健がい
つもと変わらずに窓から外を見ていた。
「外ばかり見ていて飽きないのかよ?」
「全然。」
 ここから見える景色だって、一時として同じってことがない。だから、飽きないの
さ、と健は微笑んだ。
「ほら、綺麗だろう。」
「どれ・・・」
 いつもの窓から見える白い砂と青い海と薄蒼の空のすべてが、燃え立つような
茜色に染まる時刻だった。景色は一瞬、立体感を失って精巧に織られたタペスト
リーのようになり、だがその朱金色の光芒を惜しむ間も無く、夜闇が空も海も何も
かもを覆い隠して、あっけなく暮れて行った。
 
 本当に久しぶりに二人で取る夕食ーとは言っても、健には決まった処方の流動
食、ジョーにはTVディナーと缶ビールといった味気ないものだったが、それでも話
は弾んだ。コブラなんぞに浮気をしたが、やっぱり俺にはあいつしか無え。リペアが
終ったら、あのスカGでドライブに行こうぜ・・・と、ウインクするジョーに、健は健で
盛んに低翼単座のあの懐かしいレシプロ機の状態を訊ねた。大丈夫!じいさまが
舐めるように可愛がってるよ、と胸を叩いて答える。そうか、と微笑んで、健も安心
したようだった。滑走路の草むしりが大変だろうなぁ、と眉を寄せる顔が可愛くて、
つい、任せとけ!と言ってしまったジョーに、健はニヤリと笑った。よし、男に二言無
しだぜ、と。あ、この野郎!と、ジョーも笑う・・・たわいのない、しかし、この上ない
幸せに包まれたまま、夜が更けて行った。
「ジョー。」
 ベッドの上から眠っているとばかり思っていた健が呼んだ。
「ん、なんだ、寝てたんじゃないのか?」
 と、ジョーは読みかけの雑誌から目を上げると、健のベッドサイドの灯りを点け
た。健は少し眩しそうに2、3度、瞬くと、細くなってしまった手を伸べてジョーの白
いコットンシャツを引いた。ついぞ無いその仕種に、どうした?と訝し気に屈んだ
ジョーの唇に冷たい唇が触れる。慌てて離れ、
「健、おまえ・・・」
 冷たい唇が言いかけた言葉を遮る。
 それは夢にみた感触だった。二度と触れられぬはずの思い出だった。
「駄目だ、おまえの身体がー」
 フッ、と青い瞳が寂しそうに笑う。
 よせよ、抑え切れなくなるじゃねえか・・・。
 抱き寄せて、今度は求めるように冷たい唇に接吻ける。いつもそうしたように、
やや強引に口を割って舌を絡めると、今まで頑に接吻けさえ拒んで来た健が優し
く応えた。あの暗闇の中で抱き起こしたおまえは一瞬戸惑い、だが耐え続けた寂
しさから逃れるように、痩せた腕で俺を強く強く抱き返してくれた・・・あの「時の時」
は夢じゃなかったんだな?それから今日までのおまえの冷淡さ・・・挨拶のキスに
さえ顔を背け、手に触れる事さえ拒んで来たのは、何故なんだ?ただ具合が悪
かったからなのか?
 そうした様々な思いが振る舞いを荒っぽくしたのかも知れない。健は小さく呻い
て、軽く頭を振ったが、それでももう逃れようとはせず、ただ、囁くような声で、
「ジョー、灯りを消してくれ。あいつらに玩具にされたこの身体を・・・おまえに見られ
たくない。」
 と、だけ言った。
 
 玩具、実験材料、被験体・・・健は自嘲的に自分をそう表現する。
 健に繋がっていた様々なチューブやコードや体内にー鎖骨の下を切開し、或い
は脇腹や鼠蹊動脈から臓器に届くほど深くー挿入されたカテーテルやグラスファイ
バーや、何だか分からないものの治療痕が、健の身体のあちこちに鏤められてい
る事は知っていたが、ジョーは全ての灯りを消した。射干玉の夜のベールが隠して
も、腕に抱くものの輝きは少しも色褪せはしないのだから・・・。
(愛している。おまえだけを、愛している。)
 熱い息の合間に、互いに繰り返す言葉は同じ。そして、痩せた身体と長く伸びた
髪は「約束」を交わした15の夏を思い出させる。サン・ドニの、あの明るく輝く海を
思い出させる。
 それらは互いに共有した時間、共に生きた懐かしい思い出。
 ずっとずっと昔から、変わらずにあった、この温もり。

 溶け合って、やがて解けて・・・我に返ると、健がシーツの上に半身を起して苦し
そうに喘いでいた。呼吸困難を起すと人は仰臥位では吸気が不完全な為、自然と
起座姿勢をとる。ヤバイ!と、思わず飛び起きて、その背を擦りながら訊いた。返
答と容態如何では、何と誹られようともドクターを叩き起こさなければならない。
「健、大丈夫か?苦しいのか?」
「ああ、苦しいがすぐに治まる。大丈夫さ。」
「すまなかったな。」
「謝らないでくれよ、ジョー。こっちが情けなくなるぜ。」
 暫くして、健は大きく息を吐くと、ポツリと独り言のように言った。
「ジョー、「時」は止まらないんだな。そして、どんなに願ったところで「時」は戻りは
しないんだな。」


 白い砂と青い海と薄蒼の空。
 健は眺めても眺めても飽きることのなかった風景の中にいるんだ・・・と、吹く風と
潮騒を愛おしく思いながら、さざめく光に手を伸ばした。人が珍しいのか、カモメ達
は恐れる様子もなく二人の頭上に集まって、賑やかに鳴き交わしながら中空に浮
いている。海辺の家までは、あと少しだった。
(さぁ、言わなければ・・・。)
 健には分かっている。その「時」が、間もなくだと言う事が。
「ジョー、降ろしてくれ。もう少しだけ、ここにいたい。」
「寒くなって来たから駄目だ!」
「セーターもブランケットもあるから平気だ。なぁ、頼む。息が苦しいから、少し休ま
せてくれ。」
「何だって?」
 驚いたように、ジョーは白い砂の上にそっと健を降ろした。馬鹿!無茶な事をす
るからだぞ、と心配そうに覗き込む青灰色の瞳を見つめ返して、健は明るく微笑ん
だ。すまん、じっとしていればすぐに治るから。ジョー、悪いが酸素を持って来てくれ
ないか?携帯用のやつは、ほら、あそこのキャビネットの・・・ああ、分かった。すぐ
に取って来るから、ブランケットを外すんじゃねえぞ。いいな、健、動くんじゃねえ
ぞ!・・・そして、言うよりも早く、ジョーは駆け出して行った。躍動するその背に、
「大丈夫だ、ジョー。俺はここに居る。消えて無くなりはしないさ。」
 静かな声で健はそう言った。

「来いよ。俺はひとりだぜ。」
 同じように静かな声で、健はポツリと言った。
(おまえらが来る事は分かっていたさ。データーが全て灰になっても、おまえらの
ミッションはまだ終っちゃいない。そうさ、俺というハードの消去が完了するまで
は、な。
ガラスの柩で取ったあのうんざりするくらい沢山のデーターは、どうせおまえらの処
にもあるんだろ?俺の身体を調べられたら、おまえらが何をしたかは全部分かっ
ちまう。それを突き止められないほど、ISOと長官は木偶じゃない。そのデーター
が動かぬ証拠になって、どこの国だか機関だか知らないが、おまえらは追求され
るんだ。
 だが、おまえらは確かに優秀だったぜ。玩具の扱い、実験材料の活かし方にか
けてはさすがと言う他ない。変成した俺の細胞は、もうおまえら以外には維持も修
復も出来やしない。それがはっきりすれば、長官もジョーも結局はおまえらに屈し
なければならなくなる・・・。)
「さあ、来いったら!そこにいるんだろ?」
 と、白い砂が飛び散り、驚くほど近くに唐突に人影が立ち上がった。カモフラー
ジュ用の白い布の下に潜んで、こんなに接近するまで気配を消していたなんて!
こいつはプロの特殊工作員だ。かつての俺達と同じくらいの・・・。
「G1号、一緒に来たまえ。」
「へぇ、とりあえずは「奪回」を試みるって訳かい?」
「我々のケアが無ければ、君は確実に死ぬのだぞ。」
「だから、どうした?」
 この答えで相手は瞬時にしてこちらの意図を悟り、次の指令である「消去」を実
行に移すだろう。そうすれば、一日を経ずしてISOと長官はおまえらのした事を突
き止める。そして、もう決しておまえらに屈する事は無い。
 ふふっ、と健は笑った。その時、
「けぇーんっ!」
 と、ジョーの叫ぶ声が聴こえた。
(Thanks、ジョー・・・さすがにいいタイミングだぜ。)
 刹那、銃声が続けざまに二つ轟き、カモメ達が一斉にさらに朱を含んだ薄蒼の空
へと高く舞い上がって行った。
 
 すべてを互いに共有した時間、共に生きた懐かしい思い出。
 ずっとずっと昔から、変わらずにあった、この微笑み。
 うつつは、幻。
 ならば、すべては夢だったのか・・・?
 そんな夢の終焉を、白い砂と青い海と暮れて行く薄蒼の空が見ていた。

 
- Concluded. - 



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